オザキ社長の「今シーズンのイチオシ」【2024年・冬編】

オザキフラワーパーク代表・尾崎明弘が今シーズンのおすすめ品種を紹介! 落葉樹が冬支度を進める中、外売り場では色鮮やかな植物が勢揃い。どんなものを買うか迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

オザキフラワーパーク代表・尾崎明弘

1969年生、東京都出身。2007年より株式会社オザキフラワーパーク代表取締役社長。首都圏最大級の品揃えを実現しつつ、地域に根付いた店づくりを信条としている。お気に入りの花はセントポーリア。 

冬を彩るファンタスティックな鉢花

この時期を彩る代表的な植物と言えば、年末の贈答用にも大変人気なシクラメン。鮮やかな花弁を反り返らせ、うつむくように咲く姿は優雅そのものです。

シクラメン

そんな従来のイメージをガラリと変える新品種「イリュージア ピンクラテ」はご存じですか。日本フラワー・オブ・ザ・イヤー2023最優秀賞を受賞したこちらの品種は、小ぶりでありながら上向きに開花するという、これまでにない特徴を持ったシクラメンです。一鉢あるだけで辺りの雰囲気を明るくしてくれること間違いなしです。

シクラメン イリュージア ピンクラテ

あそこに見えるのは、目が覚めるような赤い苞葉(ほうよう)のポインセチア「クリスマスマウス」。まるでネズミの耳のように丸くて可愛らしいでしょう。数年前に流通し始めた人気の品種です。

クリスマスシーズンを華やかに彩る王道の赤の他にも、ピンク色のものや、ホワイト、ゴールド、斑入りなど様々な変わり色があり、どれも非常に目を引きます。

ポインセチア クリスマスマウス

様々な色合いのポインセチア

シクラメン、ポインセチアときて、冬の鉢花として外せないのがシンビジウム。この時期にしか出回らない寒さに強いランなんです。
胡蝶蘭にも負けない豪華さで、1鉢置くだけでもお部屋を明るくしてくれます。
お花をまっすぐ上に伸ばした「直立仕立て」と、曲線を描いた「アーチ仕立て」があるので、お好みに合わせて選んでみてください。

シンビジウム

年の瀬、目一杯の感謝を込めて

あと少しで今年も終わり。お世話になったあの方へスペシャルな贈り物を……とシクラメン、ポインセチアを選ぶときのポイントをお教えしましょう。
シクラメンは、葉っぱの数だけ花芽が上がると言われています。圧倒的に葉っぱが多く、それでいて広がりすぎていない、株全体がキュッと締まったものがおすすめです。
液体肥料なら2週間に1回、固形肥料なら1か月に1回くらいのペースで与えてください。こまめに手で葉っぱを外側に、お花を中央に寄せて日光を遮らないようにするのも、花をキレイに咲かせるコツのひとつです。上手くいけば春まで楽しめますよ。

お花は中央に、葉っぱは外側に

ポインセチアは、苞葉の発色が良いものがおすすめです。加えて下葉が濃い緑のものを選べれば完璧です。
日差しの弱いこの時期であっても、植物たちにとって日の光は必要不可欠。そして、シクラメンもポインセチアも涼しいところを好みます。お家へ持ち帰った後は窓辺など、外の環境に近いくらい涼しく、太陽光のよく当たる場所で育ててあげると長持ちしてくれます。

良い鉢を良い状態で楽しんでいただけるよう、贈る相手の方へも是非伝えてみてください。

凍える冬を陽気に過ごす

もちろん寒い時期を盛り上げてくれるのは色鮮やかな植物だけではありません。ヒイラギやナンテンなど冬独特の植物も一緒に合わせながらお部屋を飾ると、明るく陽気な気持ちになれるはずです。

ヨーロッパでは、香りを楽しむためにモミの木をお家に入れるそうです。生の木を可愛らしいオーナメントで飾り付けて、クリスマスの雰囲気を五感で味わうのも乙なものですよ。

モミの木(ウラジロモミ)

クリスマス雑貨

室内だけでなく、少しの寒さを我慢して選りすぐった球根を今の内にお気に入りの鉢へ仕込んでおけば、春には素敵なお花が咲くでしょう。冬でも美しい植物たちに心を和ませたり、とっておきの贈り物を探したり、日を追うごとに何かと忙しくなりがちなこの季節を楽しく過ごしてくださいね。

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