スイレン(睡蓮)

  • スイレン科

  • スイレン属

  • 流通名(和名)

    スイレン(睡蓮)、ヒツジグサ(未草)

  • タイプ

    落葉性多年草

  • 原産地

    世界の温帯~熱帯

  • 開花期

    5月中旬~10月ごろ

  • 花色

    白、ピンク、黄色、紫など

  • 耐寒性

    温帯睡蓮=強い、熱帯睡蓮=弱い

  • 耐暑性

    普通

  • 花言葉

    「信仰」「清純な心」「信頼」「甘美」「優しさ」

スイレン(睡蓮)

スイレン(睡蓮)の特徴

ハス(蓮)の花と並んで、池などに生息し、水面に美しい花を咲かせる水生植物の代表種です。
スイレン(睡蓮)というとモネの絵画が浮かぶ方も多いのではないでしょうか。
スイレンは、温帯スイレン(温帯性で寒さに強い)と熱帯スイレン(熱帯性で寒さに弱い)とがあります。
園芸店では5~6月ごろに温帯スイレンが入荷し、もっと気温が上がってくると遅れて熱帯スイレンが入荷します。
ご家庭ではスイレン鉢などを利用して、金魚やメダカと共にビオトープガーデンを楽しむのも人気です。

スイレン(睡蓮)

スイレン(睡蓮)の栽培

ここでは、基本的にスイレン鉢などの鉢での育て方について記します。

置き場所

日当たり、風通しの良い場所で管理します。
半日以上日の当たる場所がよいです。

用土

荒木田土などの田んぼの土、または赤玉小粒と荒木田土の混合、または市販の「水生植物の土」や「スイレンの土」を使います。
買ったばかりの荒木田土は固いので水でよく練って柔らかくしましょう。赤玉土の小粒を混ぜると扱いやすくなります。

鉢は、穴の開いていない水をためられるスイレン鉢などを用います。

必要な土の量は、鉢の大きさ、深さによって変わります。
水生植物の場合は、土の上に水位が10~20cm以上あるのが基本で、水位の分も加味して土の量を調整します。

一般的に、鉢の体積(内径で計算)÷1,000が必要リッター数になります。

(例)(内径で、横64cm×奥行20cm×高さ18cmのプランターの場合、約23リットル。
直径30cmの丸型で高さが18cmの場合は、半径×半径×3.14×高さ÷1000で、12リットルくらい。
円錐の場合は、半径×半径×3.14×円錐の高さ×1/3が体積となります。)

そこから、植える植物の量によって、植物の根鉢の分、ウォータースペースの分、水生植物の場合は、入れる水の分の量を差し引く形で計算します。

スイレン鉢の中に容器ごと鉢を沈める場合は、鉢の底に軽く敷く分の土と、植える容器分の土だけでも大丈夫です。

余ってしまっても植え替え時などに使えますので、余裕をもって買っておくのもよいでしょう。

植え付け

ポット苗からポットをはずし、土を全部落として根を幾分整理してから、用意した用土に、根をひろげるようにして植え付けるか、または、ひとまわり大きな鉢(※網目状になっているような容器がよい)に植え替え、容器ごと鉢に沈める場合と、どちらでも大丈夫です。

※網目状になっているような容器 → 丸型植物カゴ

水を浄化する効果のあるヨシ(葦)やシュロガヤツリ(棕櫚蚊張吊)などを一緒に植えるのもおすすめです。

水の管理

鉢を鎮める場合、鉢の高さからだいたい10cmくらい上のところに水位がくるようにします。
メダカや金魚などを一緒に飼う場合は、市販で「水質浄化土」などがありますので、利用するとよいでしょう。

基本的にお水が減ってきたら随時お水を足します。
こまめに水全体を取り換えなくとも大丈夫ですが、水の汚れやボウフラなどが気になるようでしたら、1週間に一度くらいの間隔でお水を取り換えるようにします。
暑くなると水温が上昇しやすくなります。よしずや寒冷紗などで気温を調整したり、お湯になってしまうような場合は、保冷剤などを使って温度を下げるなど、工夫をしましょう。
熱帯スイレンやハスなどだけでしたら、多少お湯になっても大丈夫だそうです。

肥料

メダカなど生き物と一緒の場合は、肥料を入れるのはおすすめしません。

植物だけの場合でも、水に撒いたりするのではなく、土に深く埋め込みます。(水に肥料を撒いたり、成分が水に溶けだすと水が汚れます)

一般的な油粕などの肥料は、腐りやすくなりますので、東商の「超発酵油粕」(金色のパッケージ)や「水生植物の肥料」、「マグアンプK」などの化成肥料を使いましょう。
スイレンの株を植えている土に、深く埋め込み、植物の根には直接触れないようにします。
追肥は、植物の様子をみながら、3~4週間に一度くらいの間隔で、少量ずつ施してください。

冬越し

温帯スイレンは寒さに強く、雪が降るような地域でも冬越しできます。
水面が凍っても大丈夫ですが、厳寒地で全体が凍ってしまうような場合は、鉢が割れてしまう事がありますので、割れにくい樹脂製の鉢などに変えるとよいでしょう。
寒さには強いですが、凍らないよう表面にシートなどをかぶせて保護してあげると状態がよいです。

熱帯スイレンは、屋外で氷が張らないところであれば冬越し可能です。
厳寒地にお住いの方や、心配な方は掘り上げて室内で管理します。
12月ごろに掘り上げ、古葉や、古い根を取りのぞき(芽は傷つけないよう注意)、水のはったコップなどに入れて室内の明るい窓辺で冬越しさせるか、またはフェルトなどの柔らかい布でくるみ、ビニール袋に入れて密封し、室内で保管します。(温度は5~10度あると望ましいです)
5月ごろになって暖かくなってきて、芽が動き始めたら土に植えます。